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童心にして不動心

 地球環境の汚染について早くから警鐘を鳴らしてきた、レイチェル・カーソンというアメリカの海洋生物学者に、『センス・オブ・ワンダー』という著書も話題を呼びました。驚く感性という意味でしょうか。
 確かに、活き活きとした人生を送るためには、大自然の中に生かされていることの不思議さ、神秘性に驚くセンスが必要だと思います。
 国木田独歩の『牛肉と馬鈴薯(ばれいしよ)』という小説に「不思議なる宇宙を驚きたい」というセリフが出てきます。とにかく驚きたいというのが、この人物の最大の願いなのだというのです。
 八木重吉という詩人に、

 おさない日は
  水が もの云ふ日
 木が そだてば
  そだつひびきが
      きこゆる日


という詩があります。
 水を見ても、木を見ても、幼い日は不思議に感じたものでした。そういう感性は次第に薄れしまうのです。そして一方で、不退転の強靭な精神力を持ち、現実の問題に立ち向かう強い力も必要です。この繊細な感性と強い心を併せ持つことを、「童心にして不動心」という言葉にしました。
 童心と不動心、この両極を統合するのは、丹田呼吸によって上虚下実の体勢を作ることです。子供のような無邪気さ、しなやかさを上虚によって、そして大人のしたたかさを下実によって実現するのです。
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プロフィール

鈴木光彌

Author:鈴木光彌
1943年(昭和18)東京都葛飾区水元に生まれる
法政大学法学部卒
在学中は応援団に所属し、副団長を務めていたが、今も、人々に生きる勇気と喜びを鼓吹する応援団を任じている。、
昭和55年、公益社団法人調和道協会に入会し、丹田呼吸法を学ぶ
以来研鑚を重ね、現在養根塾を主宰して活動中
著書:「丹田湧気法入門」柏樹社(共著)、「丹田を創る呼吸法」BABジャパン、「丹田を創って『腹の人』になる」小学館、「藤田霊斎 丹田呼吸法」佼成出版社

【養根塾】
◇会場: 高輪アンナ会館
東京都港区高輪2-1-13
都営浅草線 泉岳寺駅A2口徒歩5分
◇日時:毎週火 1:00~3:00PM
◇会費:1000円/1回
自由ヶ丘教室 第2・4金 10:30AM
若葉教室 毎週金 6:00PMも併設
お問合せ 090-5405-4763 鈴木
Eメール
mitsuya@wf7.so-net.ne.jp

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