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老いを楽しむ

 生くることやうやく楽し老の春     富安風生

 富安風生(1885〈明治18〉~1971〈昭和54〉)は、東京帝国大学法学部で逓信省の次官にまでなったエリートであり、ホトトギス派の俳人としても芸術院会員にもなっています。
 上掲の句は、78歳の時の作品です。こんな高齢になって、ようやく生きることが楽しくなってきたというのです。美しい老いを追求した俳人の面目躍如たるものがあります。
 これより2年前、風生翁76歳の時の俳句。

  いやなこといやで通して老いの春

 ただの我がままでは、頑固爺さんとして周囲から疎んじられるばかりですが、それをご愛嬌として認めさせてしまうのは、歳月をかけて磨いた人間力のたまものでしょう。それは処世術とは違った高難度の芸と言えます。

 そして富安翁の辞世の句は、

  九十五歳とは後生極楽春の風

ということにあいなりました。何とゆうゆうたる境涯でしょうか。富安風生は俳句修行をとおして、老いと死を美しく楽しいものとして創りあげた、人生の達人でありました。

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プロフィール

鈴木光彌

Author:鈴木光彌
1943年(昭和18)東京都葛飾区水元に生まれる
法政大学法学部卒
在学中は応援団に所属し、副団長を務める
今も、人々に生きる勇気と喜びを鼓吹する応援団を任じている
昭和55年、公益社団法人調和道協会に入会し、丹田呼吸法を学ぶ
以来研鑚を重ね、現在養根塾を主宰して活動中
著書:「丹田湧気法入門」柏樹社(共著)、「丹田を創る呼吸法」BABジャパン、「丹田を創って『腹の人』になる」小学館、「藤田霊斎 丹田呼吸法」佼成出版社

【養根塾】
◇会場: 高輪アンナ会館
東京都港区高輪2-1-13
都営浅草線 泉岳寺駅A2口徒歩5分
◇日時:毎週火 1:00~3:00PM
◇会費:1000円/1回
自由ヶ丘教室 第2・4金 10:30AM
若葉教室 毎週金 6:00PMも併設
お問合せ 090-5405-4763 鈴木
Eメール
mitsuya@wf7.so-net.ne.jp

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