短歌は呼吸で詠む
だいぶ前の話ですが、歌人の馬場あき子さんが、NHKの短歌の番組に出ておりました。そのときの馬場さんのお話は、呼吸はいのちであるから、短歌を詠むにも呼吸の工夫が大切であるということでした。どのように呼吸を工夫するのかというと、間のところで息を継がないことだと言うのです。
たとえば石川啄木の、
東海の小島の磯の白砂に我泣き濡れて蟹とたわむる
という歌を詠むとき、「白砂に」と「我泣き」で間ができます。そこで息継ぎをしないということです。
息継ぎをすると、息継ぎの前と後の調子が微妙に違ってきてしまうというのです。確かに息継ぎをすると、その前後が異質なものになり、つながりが途切れていのちを失い、木に竹を継いだようになってしまいます。
朗誦の名手でもある馬場さんのお話を聞いて、呼吸というものの玄妙さに改めて感じ入ったものでした。
たとえば石川啄木の、
東海の小島の磯の白砂に我泣き濡れて蟹とたわむる
という歌を詠むとき、「白砂に」と「我泣き」で間ができます。そこで息継ぎをしないということです。
息継ぎをすると、息継ぎの前と後の調子が微妙に違ってきてしまうというのです。確かに息継ぎをすると、その前後が異質なものになり、つながりが途切れていのちを失い、木に竹を継いだようになってしまいます。
朗誦の名手でもある馬場さんのお話を聞いて、呼吸というものの玄妙さに改めて感じ入ったものでした。
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