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微笑の徳

 松居桃樓(まついとうる)著、『禅の源流をたずねて(柏樹社)』は、『天台小止観』を意訳した本です。悟りとは交感神経と副交感神経のバランスがとれていて、ニコニコと微笑んだ状態になることであると書いてあります。そして、修行の目的は、「微笑めなくなる種をまかないこと」、そして、「微笑みの芽を育てること」であるというのです。
 微笑みは、一切肯定、受容、好意、赦し、そして愛の端的な表れです。釈尊が一枝の花を大勢の弟子たちに示した時、ただ一人ニッコリと微笑んだ迦葉にその法を伝えたと言われています。迦葉の微笑みは、釈尊の全てを理解していることを如実に表していたのです。
 このように、ニコニコと微笑んでいるときに不安はありません。こういう状態のとき人は幸福を感じます。反対に、心を動揺させる感情とは、怒り、敵意、恐怖、不安、後悔、焦燥、怨恨、嫉妬、悲嘆、絶望といったものです。このような感情が心を支配しているとき、とてもニコニコなどしていられません。擬態語で表せば、カッカ、ムカムカ、ビクビク、クヨクヨ、イライラ、キリキリ、ジリジリ、メソメソ、ションボリという状態に心を占領されていることが不快な心であり、それは微笑みに象徴される平安な心の対極にあるものです。
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鈴木光彌

Author:鈴木光彌
1943年(昭和18)東京都葛飾区水元に生まれる
法政大学法学部卒
在学中は応援団に所属し、副団長を務めていたが、今も、人々に生きる勇気と喜びを鼓吹する応援団を任じている。、
昭和55年、公益社団法人調和道協会に入会し、丹田呼吸法を学ぶ
以来研鑚を重ね、現在養根塾を主宰して活動中
著書:「丹田湧気法入門」柏樹社(共著)、「丹田を創る呼吸法」BABジャパン、「丹田を創って『腹の人』になる」小学館、「藤田霊斎 丹田呼吸法」佼成出版社

【養根塾】
◇会場: 高輪アンナ会館
東京都港区高輪2-1-13
都営浅草線 泉岳寺駅A2口徒歩5分
◇日時:毎週火 1:00~3:00PM
◇会費:1000円/1回
自由ヶ丘教室 第2・4金 10:30AM
若葉教室 毎週金 6:00PMも併設
お問合せ 090-5405-4763 鈴木
Eメール
mitsuya@wf7.so-net.ne.jp

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