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養根の力

 まだまだ寒い日が続きますが、目には見えない地面の下では着々と春の準備をしています。あと一月少々すると人々を魅了することになる桜も、根に美しい色香を蓄えて出番を待っています。

 養根塾では、「大地息」という呼吸法を実修します。調和道という丹田呼吸法を提唱した藤田霊斎師が創始したものです。この呼吸法を行うと、腹という大地の中に根を養っているという確かな実感が得られます。そして、腹の底からどえらいパワーが湧き上がってくる感じがしてきます。

 次の言葉は、この大地息の醍醐味を如実に言い表してくれています。

 我々は草木である。・・・そのことを我々が認めようと認めまいと、そんなことにかかわらず、・・・天空に花を咲かせ実を結びうるためには、根をもって土中から生い立たねばならない草木である。(ヨハン・ペーター・ヘーベル <1760~1826>)

 ヨハン・ペーター・ヘーベルは、ドイツのユーモア作家で詩人であり、政治家であった人です(訳者が不詳なので、無断で掲載させて頂きます)。岩波文庫から『ドイツ炉辺ばなし集』という作品が出版されています。
 貧しい家庭から、努力によって作家として名をあげ上院議員にまでなったヘーベルは、草木の根っこに自分を重ね合わせたのでしょう。草木に花を咲かせ実をならせるためには、大地の中にあって見ることのない根のはたらきがあってこそです。
 
 まもなく新芽が吹き、花が咲き、新緑に包まれる季節がやってきます。そんな草木の変化を見ていると、大地の根を養う潜在力が偲ばれます。 
 大地と丹田は、フラクタルな相似形の構造をなしているのです。
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プロフィール

鈴木光彌

Author:鈴木光彌
1943年(昭和18)東京都葛飾区水元に生まれる
法政大学法学部卒
在学中は応援団に所属し、副団長を務めていたが、今も、人々に生きる勇気と喜びを鼓吹する応援団を任じている。、
昭和55年、公益社団法人調和道協会に入会し、丹田呼吸法を学ぶ
以来研鑚を重ね、現在養根塾を主宰して活動中
著書:「丹田湧気法入門」柏樹社(共著)、「丹田を創る呼吸法」BABジャパン、「丹田を創って『腹の人』になる」小学館、「藤田霊斎 丹田呼吸法」佼成出版社

【養根塾】
◇会場: 高輪アンナ会館
東京都港区高輪2-1-13
都営浅草線 泉岳寺駅A2口徒歩5分
◇日時:毎週火 1:00~3:00PM
◇会費:1000円/1回
自由ヶ丘教室 第2・4金 10:30AM
若葉教室 毎週金 6:00PMも併設
お問合せ 090-5405-4763 鈴木
Eメール
mitsuya@wf7.so-net.ne.jp

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