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今の心

 藤田霊斎師の創始した調和道丹田呼吸法は、調和道協会第二代目を継いだ村木弘昌博士(1912〈明治45〉~1991〈平成3〉)によって普及が続けられました。
 村木先生は、谷中の赤ひげ先生として町の医師として親しまれるかたわら、調和道の発展にも尽くされた方でした。先生が春秋社から発刊された『釈尊の呼吸法』は多くの人に読まれています。その中に「入息・出息を念じつつ行なうならば、それはおのずから丹田呼吸になっているのです。」 とあります。

 吸う息と吐く息を意識的に念じながら行なえば、それはそのまま丹田呼吸になっているということです。
 日ごろ無造作に行なっている呼吸を丁寧に念じつつ行なうと、今、与えられている「いのち」が自覚されて、生きているという実感がはっきりとしてきます。
 そうすると丹田に気力がムクムクと満ちてきます。呼吸に念を込めることが、丹田の充実として現れてくるのです。
 とかく私たちは、今に集中することをおろそかにします。今、口の中のものを味わうより、次に食べるものを物色したり、今の仕事中に、昨日の仕事の失敗を気に病んだりするものです。  
 こうした態度は、せっかく今与えられているかけがえのないいのちを、空回りさせることになります。こうした心の習慣を、入息・出息を念じつつ行なう丹田呼吸法は、修正してくれます。
 「念」という文字は今の心と書きます。今に心を集中させた丹田呼吸法は、かけがえのないこのいのちを活かしきる妙法というわけです。
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鈴木光彌

Author:鈴木光彌
1943年(昭和18)東京都葛飾区水元に生まれる
法政大学法学部卒
在学中は応援団に所属し、副団長を務めていたが、今も、人々に生きる勇気と喜びを鼓吹する応援団を任じている。、
昭和55年、公益社団法人調和道協会に入会し、丹田呼吸法を学ぶ
以来研鑚を重ね、現在養根塾を主宰して活動中
著書:「丹田湧気法入門」柏樹社(共著)、「丹田を創る呼吸法」BABジャパン、「丹田を創って『腹の人』になる」小学館、「藤田霊斎 丹田呼吸法」佼成出版社

【養根塾】
◇会場: 高輪アンナ会館
東京都港区高輪2-1-13
都営浅草線 泉岳寺駅A2口徒歩5分
◇日時:毎週火 1:00~3:00PM
◇会費:1000円/1回
自由ヶ丘教室 第2・4金 10:30AM
若葉教室 毎週金 6:00PMも併設
お問合せ 090-5405-4763 鈴木
Eメール
mitsuya@wf7.so-net.ne.jp

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