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上虚下実のすすめ

 紀元前4世紀頃活躍した荘子(そうし)は、「大道廃れて仁義あり」といったような、パンチのきいた逆説的発言が魅力の中国の哲人です。その荘子に、次の言葉があります。

 真人の息(いき)は是を息(そく)するに踵(くびす)を以てし、衆人の息は是を息するに喉(のど)を以てす。
 
 真人、つまり真理を悟った人はかかとで呼吸をし、一般の人はのどで呼吸をするというのです。息は、肺からのどを通って出たり入ったりしています。
 いくら深い真理に達した人でも、かかとで息をするわけはありませんが、肺から最も遠い位置にあるかかとまで貫く通すような、強く長い息が真人の息だということなのでしょう。さらに言えば、のどという上部を意識するのではなく、足の裏という下部を意識することが、上等な呼吸であるということです。つまり上虚下実が大切なのだということです。
 江戸時代の禅の名僧、白隠禅師も『夜船閑話』の中で次のように述べています。

 「おおよそ生を養うの道、上部は常に清涼ならんことを要し、下部は常に温暖ならんことを要せよ」

 二人の達人が符節を合わせて、「上虚下実」の重要性を説いています。
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鈴木光彌

Author:鈴木光彌
1943年(昭和18)東京都葛飾区水元に生まれる
法政大学法学部卒
在学中は応援団に所属し、副団長を務めていたが、今も、人々に生きる勇気と喜びを鼓吹する応援団を任じている。、
昭和55年、公益社団法人調和道協会に入会し、丹田呼吸法を学ぶ
以来研鑚を重ね、現在養根塾を主宰して活動中
著書:「丹田湧気法入門」柏樹社(共著)、「丹田を創る呼吸法」BABジャパン、「丹田を創って『腹の人』になる」小学館、「藤田霊斎 丹田呼吸法」佼成出版社

【養根塾】
◇会場: 高輪アンナ会館
東京都港区高輪2-1-13
都営浅草線 泉岳寺駅A2口徒歩5分
◇日時:毎週火 1:00~3:00PM
◇会費:1000円/1回
自由ヶ丘教室 第2・4金 10:30AM
若葉教室 毎週金 6:00PMも併設
お問合せ 090-5405-4763 鈴木
Eメール
mitsuya@wf7.so-net.ne.jp

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