呼吸を止めること
12年程前に公開された、「ミリオンダラー・ベイビー」というハリウッド映画がありました。クリント・イーストウッドの監督作品で、第77回アカデミー賞を受賞しています。
この映画の中で、ボクシングの町道場のコーチであるフランキー・ダン(モーガン・フリーマン)が、ボクサー志望の女性マーガレット(ヒラリー・スワンク)にアドバイスをします。それは、「君はプレッシャーがかかると、呼吸を止めるクセがある」ということでした。
マーガレットは、試合中の緊迫した場面になると、緊張のあまり呼吸を止めてしまう欠点がありました。呼吸を止めることで身体が硬直して、動きが自由さを失ってしまうのです。
これは目の前で突然爆発音がしたような場合、足がすくんで歩けなくなってしまうといった状態です。武道の世界では、この状態を「居つく」といいます。居つくことは、スキだらけになることですから、武道ではあってはならないことです。ボクシングも同じで、居つくことで相手にいいようにパンチを浴びせられてしまいます。
沢庵禅師が『不動智神妙録』で、不動とは石や木のように動かないのではなく、心をあらゆる方向にはたらかせて、一つの物事にとらわれないことだと説いているのは、この「居つく」ことを戒めているのです。
ダンコーチのアドバイスによってマーガレットは開眼し、一流のボクサーへと成長していきます。
丹田呼吸法から言っても、呼吸を止めることは「努責」といって、避けるべきこととしています(丹田呼吸法には、努責を生じさせずに呼吸を止めることはありますが、初心のうちは絶対避けるべきです)。マーガレット選手はボクシングの修練の中から、呼吸を止めることのない丹田呼吸法と、上虚下実の姿勢を修得したのです。
この映画の中で、ボクシングの町道場のコーチであるフランキー・ダン(モーガン・フリーマン)が、ボクサー志望の女性マーガレット(ヒラリー・スワンク)にアドバイスをします。それは、「君はプレッシャーがかかると、呼吸を止めるクセがある」ということでした。
マーガレットは、試合中の緊迫した場面になると、緊張のあまり呼吸を止めてしまう欠点がありました。呼吸を止めることで身体が硬直して、動きが自由さを失ってしまうのです。
これは目の前で突然爆発音がしたような場合、足がすくんで歩けなくなってしまうといった状態です。武道の世界では、この状態を「居つく」といいます。居つくことは、スキだらけになることですから、武道ではあってはならないことです。ボクシングも同じで、居つくことで相手にいいようにパンチを浴びせられてしまいます。
沢庵禅師が『不動智神妙録』で、不動とは石や木のように動かないのではなく、心をあらゆる方向にはたらかせて、一つの物事にとらわれないことだと説いているのは、この「居つく」ことを戒めているのです。
ダンコーチのアドバイスによってマーガレットは開眼し、一流のボクサーへと成長していきます。
丹田呼吸法から言っても、呼吸を止めることは「努責」といって、避けるべきこととしています(丹田呼吸法には、努責を生じさせずに呼吸を止めることはありますが、初心のうちは絶対避けるべきです)。マーガレット選手はボクシングの修練の中から、呼吸を止めることのない丹田呼吸法と、上虚下実の姿勢を修得したのです。
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