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センス・オブ・ワンダー

 『センス・オブ・ワンダー(新潮社刊)』という本があります。著者は、レイチェル・カーソン(1907~1964)という、作家にして海洋生物学者の女性です。「センス・オブ・ワンダー(The Sense of Wonder)」とは、「美しいもの、未知なもの、神秘的なものに目を見はる感性」ということです。
 「何だろう?」「なぜ?」とか、「ウヮー、きれい!」「ふしぎだ!」という、「?」や「!」が心の中にあふれているほど、人生を豊かに生きることになります。

    【幼い日】
  幼い日は 水がものいう日
  木がそだてば そだつひびきが 聞こえる日

 子供は誰もがセンス・オブ・ワンダーの持ち主であると、八木重吉(1898~1927)は上のように詠っています。この感性を再びよみがえらせるには、呼吸の仕方が大事になります。吸う息は大自然の恵みとして感謝で頂き、吐く息も丁寧に大自然に感謝を込めてお返しします。
 それはおのずと、マインドフルネスの呼吸法となり、深い瞑想となるのです。


 

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あなたのし

 天照大神(あまてらすおおみかみ)が天岩戸(あまのいわと)から出てこられたので、真っ暗だった世の中がパッと明るくなりました。困り果てていた神々は、「あっぱれ、あなおもしろ、あなたのし あなさやけおけ」と喜びの声を出しました。 「みごとだ、なんて面白く、楽しく、清々しいことだ!」と、この屈託のない喜びようは感動的です。
 
 先日終わったラグビーワールド・カップの観衆を見ていると、この『古事記』の神々のような無邪気さがみられました。ラグビー自体、腕白小僧が走り回りぶつかり合っているような愉快なゲームですが、見ているほうも手を伸ばし振り上げて応援を楽しんでいました。
 「楽し」とは「手伸し」からきているそうですが、日ごろの悩みから解放されて心から楽しそうに見えました。

 ラグビーの試合終了を「ノーサイド」と言います。激しい闘いから健闘を称えあう場に一転。二元対立の世界を超えたおおらかな、「あなさやけ」の気分にひたるひとときです。

玉簾不断

 禅の本などで、「玉簾不断(ぎょくれんふだん)」という言葉をよく目にします。
 玉簾とは玉で飾った美しいすだれのことですが、ここでは瀧のことです。瀧は絶え間なく連なる水の流れのようですが、実は一滴一滴の水から成り立っています。

 私たちは、時の流れの中に流されるように生きていますが、「一瞬一瞬の時を自覚して充実して生きよう」というのが、禅語としての「玉簾不断」の意味するところです。
 浄土宗の僧侶で広島大学教授であった山本空外博士(1902~2001)は、玉簾と同じ意味で「点化」という言葉を使っています。正念相続とか、マインドフルネスとか、似た意味を表す言葉はありますが、点化というのは実にいい表現です。
 一点に集中して、その一事に丁寧に向き合うことです。茶道の点前という言葉も、客をもてなすことの一点に身心を集中することとであるということです。
 
 丹田呼吸は、「点化」のためのすぐれた方法です。いのちのための基本的行為である、息という玉簾の一滴一滴、一点一点に集中するのが丹田呼吸です。日常の丹田呼吸の実践は、あらゆる分野での点化のための基本的な行為として、多くの方々に実践いていただきたいと思います。
 
 

自力と他力

 何事も、その道に達するには努力が必要なことは言うまでもありません。
 一方では、功を焦らずにゆったりとした気持ちで淡々と実践することも大切です。自力と他力、どちらも大切のようです。
 野口体操の創始者の野口三千三先生は、「負けて、参って、任せて、待つ」ことの大切さを説いています。その道を信じたら、あれこれ迷わず信じて任せきる、他力の心をすすめているのです。
  「心の嘆きを包まず述べて、などかは下ろさぬ負える重荷を」と、讃美歌の一節にあります。私たちは、自分の努力によって生まれてきたわけでもないのに、必要以上に自分を意識して、力みかえって余計な重荷を背負いこんでしまっています。現在背負っている荷物に加えて、過去の公開という荷物、未来の不安という荷物も一緒に背負って、肩に食い込ませています。
 こんな時こそ、「負けて、参って、任せて、待つ」他力の心が必要です。

 自力か? 他力か? 迷うところです。
 
 丹田呼吸法による腹づくりを説いた、調和道道祖藤田霊斎先生は、上腹部(みぞおち)の力を抜いて柔凹(じゅうおう)にし、下腹部(丹田)を充実させること、すなわち「上虚下実」にすることを説きました。上腹部は任せきって他力を表し、下腹部はしっかりと構えて自力を表すということです。
 自力と他力を使い分けること。これも腹のできた人のすぐれた力の一つです。

六つのテスト

  「呂氏春秋」という中国戦国時代の末期に書かれた古典には、「六験」という、人を試験する六つの項目があります。

1.これを喜ばしめて、以てその守を験す。
喜ばせて、調子に乗って自分を失わないかを試験する。

2.これを楽しましめて、以てその僻を験す。
楽しませて、悪い癖が出ないかを試験する。

3.これを怒らしめて、以てその節を験す。
怒らせて、感情に流されて節度を失わないかを試験する

4.これを懼れしめて、以てその独を験す。
恐れさせて、信念を曲げないかを試験する。

5.これを苦しましめて、以てその志を験す。
苦しませて、志を曲げてしまわないかを試験する。

6.これを哀しましめて、以てその人を験す。
哀しませて、品性が変わらないかを試験する。

 何よりも、自分を試験するときに、このチェックリストは有効ですね。
 自分を客観的にチェックするのも、肚の力が大切です。

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プロフィール

鈴木光彌

Author:鈴木光彌
1943年(昭和18)東京都葛飾区水元に生まれる
法政大学法学部卒
在学中は応援団に所属し、副団長を務めていたが、今も、人々に生きる勇気と喜びを鼓吹する応援団を任じている。、
昭和55年、公益社団法人調和道協会に入会し、丹田呼吸法を学ぶ
以来研鑚を重ね、現在養根塾を主宰して活動中
著書:「丹田湧気法入門」柏樹社(共著)、「丹田を創る呼吸法」BABジャパン、「丹田を創って『腹の人』になる」小学館、「藤田霊斎 丹田呼吸法」佼成出版社

【養根塾】
◇会場: 高輪アンナ会館
東京都港区高輪2-1-13
都営浅草線 泉岳寺駅A2口徒歩5分
◇日時:毎週火 1:00~3:00PM
◇会費:1000円/1回
自由ヶ丘教室 第2・4金 10:30AM
若葉教室 毎週金 6:00PMも併設
お問合せ 090-5405-4763 鈴木
Eメール
mitsuya@wf7.so-net.ne.jp

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